きり絵の壺
| きり絵について |
切り絵について(名前の後にピンインを書いてます。) 中国では、切り絵のことを”切る(剪)紙”と書いて、剪紙(センシ/jian zhi)といい、 中国の切り絵は、世界文化遺産に指定されています。 一本、一本の繊細な線が、すべて繋がっており、まさに芸術品。 一般にきり絵は、赤の紙を使用し、動植物、人物を題材にして作られてます。 中国のきり絵は、普段の生活にすごく、密接な関係で、街中を歩いていると、 いたる所の窓に、きり絵が貼ってあります。 また、新年には、「福」を玄関や、部屋のドアに貼ったり、新婚の家には、 ラーメンどんぶり模様の「喜喜」のきり絵を貼ったりします。 普通中国人は、きり絵が世界文化遺産なんて事も知りません。ただの中国文化なんです。 それもそのはず、世界文化遺産のきり絵が、小さいのもは、数百円から手に入るのです。 |
| きり絵の種類(単色の切り絵) |
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切り絵には多くの種類がありますが、大きく分けると単色と彩色に別れます。 ここでは、単色の切り絵を一部紹介します。 普通は、赤か黒の紙を一枚使って作る切り絵ですが、その他の色を使った単色切り絵もあります。 1、陽刻剪紙(yang ke) 人・物の輪郭線を残し、輪郭線以外を切る方法で、線だけで出来ているのが特徴で、 破れやすい切り絵です。 2、陰刻剪紙(yin ke) 陽刻剪紙とは、反対に人・物の輪郭線を切る方法で、切り絵が少し幅広のが特徴で、 破れにくい切り絵です。 3、陽陰結合剪紙。(yang yin jie he) 陽刻剪紙と陰刻剪紙の両方の切り方を使った方法で、強調したい部分とそうでない部分 を分ける事ができ、もっとも豊かに表現する事が出来る切り絵です。 4、剪影(jian ying) 輪郭の外側だけを切り、輪郭の内側は切らずに残し、影絵の影のような 切り絵を言います。そのため、中国初期の影絵と切り絵は、お互いに影響・ 参考していました。 |
| きり絵の種類(彩色剪紙について) |
1、套色剪紙(tao ce jian zhi) ”套”は、”かぶせる”とか”覆う”という意味で、このきり絵は、最初に陽刻剪紙を作成し、 出来上がったきり絵の線と線の間に出来た空間を別の色で埋めていきます。 2、点色剪紙(dian ce jian zhi) 点色剪紙は染色剪紙とも呼ばれ、宣紙(白く平滑で大判であり書画に適した紙)を 陰刻方法で切ります。(この切り方の方が、面積が広いので、色づけしやすく、 綺麗に仕上がる為) その後、筆を使って色づけしていきます。 染める時、一色染めた後、よく乾かして、次の色を染めますが、 少し混ざった方が綺麗に仕上がるので、普通は、完全に乾く前に次の色を染めます。 何枚も染める時は、少しお酒を入れると、よく浸透します。 中国河北蔚県の剪紙は、有名な染色剪紙の産地で、中国浙江平陽の剪紙は、 伝統的な技術に西洋の水彩画を取りいれた、中国でも新しい剪紙です。 3、填色剪紙(tian ce jian zhi) 填色剪紙は、筆彩剪紙ともよばれ、陽刻方法で、切り絵を作ります。 その切り絵を一枚の白い紙に貼り、各部分を色づけして出来上がりです。 中国広東佛山の銅鑿剪紙(ドウザク)は、填色剪紙の一種で、銅版に図案を彫り、 その彫りに油絵の顔料を塗ります。 これは、長期保存できますが、一回に一つしか出来ません。 日本には、ステンレス切り絵もあります。 4、分色剪紙(fen ce jian zhi) 一枚の紙から一つの物を作り、後からそれぞれを張り合わる切り絵です。 例:パンダが竹を食べている切り絵を作るなら、まず黒い紙からパンダをつくり、 緑の紙から竹を作ります。そして、パンダと竹を張れば出来上がりです。 |
| 切り絵の保存方法 |
切り絵は、紙で出来ており、繊細で破れやすく、保存方法はとても重要です。 ここで、いくつかの切り絵の保存方法を紹介します。 1、簡単な保存方法(白黒のきり絵のみ) 切り絵が大きくない場合は、身近にある新聞紙、本や雑誌に挟むことで、 簡単に保存できます。 2、一般的な保存方法(白黒以外の切り絵) 彩色切り絵の保存で、もっとも重要なことは、退色をいかに防ぐかと言う事なので、 吸水性が高い紙は避け、硫酸紙(パーチメントペーパーと呼ばれ半透明で耐水・ 耐脂性の紙)を使用することにより、色が保存紙に移る事を避け、保存した切り絵を 見ることも出来ます。 3、大きい切り絵の保存方法 そのまま巻いてしまうと、切り絵の端が破れ易くなり、切り絵自体も丸まるため、 あまり良くありません。そこでダンボールで切り絵を挟んで保存することにより、 丸まりません。 長期保存する場合は、虫除けの為に、防虫剤を一緒に置き、そして風通しを 良くすると、破けたりすること避けることが出来ます。 特に梅雨時期の湿気には十分気を付けて下さい。 |
| 切り絵の装飾方法 |
1、額縁にいれる方法 普通に文房具店などで売っている額や写真たてに飾るだけでもいいですが、 背景紙の色によって、切り絵の印象が変わるので、一番合う色を選びましょう。 例えば、切り絵が濃い色の場合は、背景紙を薄い色にし、切り絵が薄い又は 白色の場合は、背景紙に濃い色を使えば、より切り絵を引き立たせる事が出来ます。 きり絵は、とても繊細で、すぐに破けてしまいます。飾る場合は、慎重に! 小さい切り絵ならば、文具店などで、アルバム(糊が付いてない)を買ってきて、 それに飾る事も出来ます。 2、掛け軸にする方法 これは、中国の伝統的な絵の飾り方の一つで、作成するのに少し技術がいりますが、 床の間などに飾れば、上品で迫力があり、中国風の雰囲気がでます。 もっと見栄えを良くしたい場合は、掛け軸の空白を利用し、そこに絵や文字を書いて もらって、印鑑を押してもらうといいかもしれません。 3、写真を保存するように、プラスチックの樹脂で包みます。 中国では、ガラスの上に切り絵を置き、その上から凝固剤と樹脂を混ぜ合わせた 物を塗ります。 その上にセロハンを乗せ平らに均します。その後、400度の熱で乾かします。 もしこの時に、温度をきちんと管理しないとすぐ壊れます。 この方法だと、美しい上に、永久保存する事が出来ます。 簡単に、このような事は出来ないので、切り絵を写真屋さんに持っていけば、 写真と同様に、セロハンで包む事が出来るかも? |